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資産バリュー銘柄の計算方法

バリュー投資にはベンジャミン・グレアムやウォーレン・バフェットなどの偉大な先達がいるのですが、資産バリューと言えば前者のグレアムの領域になります。

彼の基準を厳密に採用している投資家もいればそうでない人もいると思いますが、わたしが資産価値を基準に銘柄選択を行うときには、貸借対照表の以下の項目を見ています。

  • 現金預金(+)
  • 受取手形(+)
  • 売掛金(+)
  • 有価証券(+)
  • 投資有価証券(+)
  • 長期性預金(+)
  • 負債合計(-)

資産価値の計算としては流動資産のうち換金性の高い 3(or 4)項目と、固定資産の中でも同じく換金性の高い 2項目を合計し、そこから負債合計(総負債)の値を差し引きます(カッコ内の「+」から「-」を引くわけです)。

そうして求めた値を、時価総額とくらべます。上記の値を「正味流動資産」と呼ぶとすると、時価総額に対する正味流動資産の割合を求め、そこから 1を引きます。計算式は以下のとおりです。

( 正味流動資産 / 時価総額 ) - 1

これが 0.5(50%)以上になる場合に投資を検討します。もちろん、0.5以上の銘柄を無条件で購入するわけではなく、直近5~10年のキャッシュフローや業績などもきちんと確認します。

キャッシュリッチな企業の中には万年赤字企業などもあります。そういった企業や、近い将来キャッシュが著しく減少しそうな銘柄には手を出しません。過去に築いた資産を維持できる見込みがあるかが大事です。

良い会社が良い投資先とは限らない

良い企業が良い投資先とはかぎりません。好業績を続けている場合でも株価がそれ以上に高く評価されていれば、期待する投資成果は得られないかもしれないし、逆のパターンもあり得ます。

たとえば、当期利益10億円で時価総額が300億円の企業と、利益5億円で時価総額が100億円の企業とを比べたとき、後者のほうが割安といえます。それならば、後者のような企業を2つ見つけて投資すれば良いことになります。

より大きな利益を稼ぐ企業が良い企業とするならば、この場合は良くない企業のほうが投資先としては魅力が高いということになります。

話を単純化して説明しましたが、もちろん上記のようなひとつの基準で投資先を見つけるべきではありません。ただ、よく言われるように、良い企業が良い投資先とはかぎらないということです。

P.S.
今回は PER (時価総額 ÷ 利益)という指標を使って解説しましたが、この手の話に用いられる指標としては ROE や ROIC のほうが多く、実際そのほうがわかりやすいかもしれません。ちょっと失敗しました。

あるいは、ネットキャッシュで比較したほうが現在ある資産ということでわかりやすかったかもしれないし、また良い会社とダメ会社の別がハッキリ表現できたかも。昼食後は頭が回らなくてダメですね(笑)。

バリュー投資の種類

バリュー投資またはバリュー株投資とは、企業が現在持っているキャッシュと将来得られるキャッシュを合わせた価値が、株価と比べて高い場合に投資をおこなうというものです。

一般的には、現在は多くの現金を持っていないけれど将来キャッシュフローが大きいと考えられるものを「収益バリュー銘柄」、いま現在の現金が時価総額をすでに上回っているものを「資産バリュー銘柄」といいます。

収益バリュー株にかぎらず将来キャッシュフローというのは必ず計算します。資産バリュー株の場合も、いまある現金を食いつぶすようでは真のバリュー株とは言えず、そこは慎重にやらなければいけません。

しかし、将来得られるキャッシュフローというのは計算が難しいです。先のものなので当然、現在価値に割り引いて換算するのですが、その計算に用いる数字をちょっとでも替えると結果は大きく変わります。

そして、2007年後半から続いているような下落相場では、どちらもあまり有効に働きません。バリューであろうがなかろうが売られます。どちらかというと収益バリュー株のほうが危険は危険かもしれません。

ここらへんはインデックス投資とあまり変わりませんね。相場の全体的な下落にはかないません。資産バリュー株だって、そもそもが市場がそのように非効率でなければ出てこないわけですから。

個人的には、現在のような相場では東証1部の資産バリュー株が良いのではないかと思います。ただ、株価の値動きというのは説明できないことも多く、より割安なものやキャッシュフローが良いものから上がるというわけでもないようです。